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2015年3月末で管理人は任期を終えたため、更新を無期限休止します。気が向いた時に更新することがあるかもしれません。(2016/2/14)

2013年6月30日日曜日

オオヤマレンゲ

先日、稲叢山を登りました。

実は、けんちゃんの奥様からお客さんを案内するのでガイド研修を兼ねていかがでしょう、とお声がけいただいたのです。この時期は国の天然記念物となっているオオヤマレンゲの花を観察することができるので、それが主な狙いとなります。

しかしながら今年は例年より少し早かったようで、あまりオオヤマレンゲの花を見ることができませんでした。かろうじて見つけたお花を3輪、写真に納めたのでご覧ください。スマホ撮影で画質が非常に悪いのですが、ご容赦ください。




実は、これらを観察することができたのはけんちゃんの奥様にガイドしていただいたからに他なりません。オオヤマレンゲがある場所を知っているので、その場所をよく観察して見るけることができました。下山中に通りがかった方と話しましたが、その方は花を見つけられなかったと言っていましたし、無論わたし一人では全く気づかなかったでしょう。本当に有難い限りです。

2013年6月28日金曜日

初心者、林業の現場に行く ~ 除伐編

前回に引き続き、今回も初心者シリーズです。下刈りに続き今回は「除伐」の様子をご覧いただきます。除伐とは、(今はなき?)農林水産関係用語集によれば「育成の対象となる樹木の生育を妨げる他の樹木を刈り払う作業。一般に、下刈を終了してから、植栽木の枝葉が茂り、互いに接し合う状態になるまでの間に数回実施」となります。この説明にないところでは「枝打ち」も行います。誤解を恐れず大雑把に言えば除伐は「下刈り+枝打ち」ということになるでしょうか?

ちなみに、植林後のメンテナンス作業は「下刈り」→「除伐」→「間伐」の順に行われることになります。実は前回の投稿は今回の現場の後日の作業でしたが、メンテナンス作業の順番に合わせてすることにしました。

さて、今回も親方さまたちに連れられて現場に入ります。現場の周囲をみると、

はい、ただのヤブです。このヤブを植林だけ残して他の雑木を刈ることになります。もう言わずもがなですが、急斜面です。今回の現場は植林後12年ほど経過しており、植林は2~4メートルくらいの高さになっています。今回の作業も前回同様、植林を切ってしまわないように気をつけなければなりません。30cm程度のスギに比べれば間違いにくいのですが、深いヤブを何も考えずにガンガン切ってしまえばやはり間違いは起こるわけで、注意が必要であることには変わりません。今回も気力体力とも疲れる作業になることは間違いなさそうです。

まず、今回は作業前の準備の様子をば。親方さまたちはいつも決まって開始前に刃物のメンテナンスをします。今回は刈払い機が主役なので、使用する笹刈り刃を研ぎます。

笹刈り刃を研ぐときは丸い棒状のヤスリを刃に当ててこすりつけるように研ぎます。親方さまの手の動きを見ていると、しっかりストロークさせながらヤスリは安定してブレません。自分でやってみるとわかるのですが、これがなかなか簡単にはいきません。バイスか何かで刃を固定するようなこともできないので、初心者はヤスリと刃の両方を安定させることができず上手に出来ないのです。
ちなみに、親方さまたちは作業中の休憩時間にも刃物のメンテナンスを欠かしません。刃物の状態は作業効率に直結するため、常にベストコンディションを保つことで効率化/省力化を実現しているのですね。


こちらはノコギリの目立てをするけんちゃんの様子。繊細な作業のためか真剣そのもの!

というわけで、親方さまから刈払い機での伐木についてレクチャーを受けた後に作業開始です。まずはターゲットとなる地点に行くために親方さまがヤブに入り道を作りつつ進んでいきます。そのとき思ったことは、、、




親方さま、人間ですか?




親方さまはヤブを刈払い機で刈りながら進んでいくのですが、急傾斜だろうが何だろうがどんどん進んでいきます。通常、下り傾斜は転倒時に危険なため作業はできるだけしないようにするのですが、そんなこともお構いなしでぐんぐん進みながら道を引いていきます。私ができたてホヤホヤの道の急な下りを周囲の木に掴まりながらやっとのことで降りていくのに親方さまは私より早いペースで進んでいきます、道を作りながら。。。
「縦横無尽」という言葉がありますが、41年生きてきてこの言葉の示すところを初めてお目にかかることができた、という思いです。

そんなこんなでターゲット地点に到着し、作業を開始します。私は比較的緩斜面を任されたので始めのうちは植林を倒さないことだけ注意していました。

刈った後はこのような感じです。それなりの太さの木を切り倒している様子がお分かりになるかと思います。

しかし作業が進むにつれてやはり急な斜面にぶつかります。急斜面も植林がない場所はそれほど苦になりませんが、植林を残した後その先を刈るために移動してまた刈っては移動、を繰り返しているとヤブの中にポツンと一人佇んでいるような状態になってしまいます。こうなると「ここからどうすればいいの!?」と判断が難しくなるのです。これは言葉で伝えるのが難しいのですが、本当にどうしていいのやらわかりません。

そんなこんなでアタフタしながらも作業を進めます。刈払い機を持つ手がくたびれてきたところで枝打ちをし、また刈って、をとにかく繰り返します。そしてこちらの写真が除伐後の様子。

写真右の木を見ていただくと幹の下部の枝が落とされている様子がわかると思います。最初の写真と比較していただけるとだいぶすっきりしています。このようにして手入れしていくわけです。

とういわけで、今回は正直なところ何の戦力にもなっていなかったのではないか、というくらい作業が出来なかったように思いました。毎度のことではありますが、いつもにも増して山仕事の難しさを痛感しました。どんな仕事でもそうですが、初心者なんてのはホントに役にたたないですね。。。

2013年6月25日火曜日

初心者、林業の現場に行く ~ 下刈り編



はい、ご無沙汰でした、林業の初心者シリーズです。今回は「下刈り」です。
下刈りとはコトバンクによれば「苗木の健全な育成のために、植林後数年間、苗木に支障を及ぼす雑草や低木などを刈り払う作業をいう。」ということになります。植林した樹木より成長が早い雑草や雑木があればそれは日光を遮り植林の成長を阻害することになります。だから植林以外の草木を刈り払う必要があるわけです。
というわけで、今回も相棒のけんちゃんとその御師匠様をはじめとする「親方さまファミリー」のお世話になり、スギ植林地の下刈り現場のお手伝いをさせていただきました。。
これが今回の現場を一部写真に撮ったところです。よく考えてみると私は平地の草刈りをしたことがほとんどないせいか現地では、こうして見るとなかなかの傾斜です。

さて、今回の作業で一番気をつけなければいけないのが、植林したスギを切らないことです。何を当たり前のことを、と思うかもしれませんがこれがなかなか大変なのです。何せ植林したスギより長い雑草雑木が相手ですから、注意深く作業しないと気が付かないうちにスギの幼木を切ってしまいそうです。参考までに下の写真をご覧ください。このようなかわいいスギだけを残すわけです。
というわけで、スギを刈らないよう慎重に刈り払い機を振ります。親方さまのはからいで私は比較的ゆるい斜面を担当させていただくことになりましたが、ちょっと進めばすぐ急斜面にぶつかるので、やはりなかなか大変な作業です。

ふと見れば美しい景色。これが山仕事の醍醐味♪
さて、今回の作業が単なる草刈りでないことはご理解いただけたかと思いますが、実際どのようなものか見ていただきましょう。
この写真はスギのすぐ側に雑草があるところです。この程度なら正直それほどシビアではないですが、このような形で当たり前のようにスギの傍らに雑草が生えています。

この写真、見てお分かりでしょうか?ススキその他の雑草の奥にスギがあります。この写真も比較的見えやすいくらいのもので、実際にはススキの中に完全に隠れているスギもあったりします。なので雑草が茂っているとこは少しずつ慎重に刈っていかなくてはなりません。しかも急傾斜。とても神経を使います。

というわけで、ヒーコラヒーコラと作業するのですが、親方さまを始めみなさんの作業が早いこと。けんちゃんも一年でかなりパワーアップしていることが素人の私でもわかるくらいです。かと言って初心者がいい気になってバサバサ刈っていけば大切なスギを切ってしまうことは容易に想像できること、迷惑をかけないように慎重さ第一に作業しました。

これが作業終了後にとった一枚。綺麗な空です。

今回は計二日にわたりお手伝いさせていただきました。親方さまには「これくらいできれば平地なら一人前の作業ができるだろう」とお世辞を頂戴しましたが、世の中そんなに甘くないので話半分に聞いておこうと思いました。でも、初めて刈り払機を使った頃に比べれば多少の作業はできるようになったということで有難いお言葉でした。

というわけで、今回も初心者は何とか大きな邪魔をせずに作業をさせていただくことができました。関係者のみなさま、ありがとうございました。

P.S
大事なことを書き忘れていましたが、今回もっとも大変だったのは、この現場が刈り払い機を担いだまま急斜面を一時間歩いて行かなければならないことでした。正直、現場に到着したときにはもう作業なんてできないのではなかろうかと思いました。重い荷物を担いで現場へ向かう、けんちゃん含む親方様一行力強さを改めて実感しました。

2013年6月13日木曜日

茶摘み

先日、茶摘みを教えてもらいましたので、その様子をお伝えします。

本川ではお茶を栽培しているお家が多いように見受けられます。私が知る限りはお茶で商売をして生計を立てている方はいないのですが、主に自給自足のためにお茶を栽培されているとのことです。もちろん無農薬で作っていることもあってか、お店で買ってお茶を飲む気がしない、という人も多いです。
これが茶摘みの風景。改めて見るととてものどかです。
お茶畑というと四角く刈られたお茶の木が機械的に並んでいるイメージを私は持っていますが、基本的に機械で摘むものでもないので自然な雰囲気です。この日は天気がよくお茶の緑がきれいでしたが逆に暑さが厳しいのでした。


写真がイマイチですが、絶景の中の作業はとてもすがすがしい!

さて、茶摘みの方法なのですが、簡単に言えば新芽のあたりをおもむろに掴んで芽、葉、茎を引っ張ります。新芽は古いものより葉っぱが鮮やかな薄緑でやわらかいので、見た目でわかります(写真がなくて恐縮ですが)。
始めのうちは目で確認しながらやっていたのですが、調度良い力加減でおもむろに引っ張るとうまく新芽だけ摘むことができるので、リズミカルに楽しく作業ができます。まあ、調子に乗ってやっていると古い葉が混じってしまうのですが。。。

新芽を摘んだ後は蒸し、そして揉みます。お手伝いさせていただいた畑にはお茶を揉む機械もあるのですが、今回は体験ということで手揉みをしようということになりました。
蒸したお茶を適量とりザルに分けて揉みます。講師は地元のお母さんです。
写真のように、ひたすら揉みます。ザルにこすりつけるように揉むとうまくできるようです。揉んでいるとだんだん茶葉が丸まってきますが、丸くならない茶葉は古い葉なので除きます。こうして揉み続けること十数分でしょうか?
このようにだいぶ丸まってきました。この写真の後5分程度揉んだ後、乾燥させて出来上がりです。

私はまだ口にしていませんが、おいしいお茶に仕上がっていることを期待したいですね♪