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2013年3月18日月曜日

初心者、林業の現場に行く ~ 間伐特別編

お久しぶりの初心者シリーズ。今回は間伐特別編と題してお送りいたします。

間伐とは一言で言えば「林の間引き」になります。混みあった木を切って適切な木の成長を促します。農業で言えば芽かきですね。間伐の詳しい説明は林野庁の「間伐とは?」をご覧ください。

さて、今回私が間伐の現場に行く何日も前からその場所での間伐は始まっていました。しかしそこに私が間伐を勉強に行く事はありませんでした。なぜなら現場が雪が積もる急斜面での作業ということで体験だけの初心者にはあまりにも危険なため、いつもお世話になっている親方様から止められていたのです。そして今私の出番がきたことには当然理由があります。今回の現場には特殊な任務があります。それは川や沢などに伐木が侵入した場合にはその川や沢から10m以上離れた場所に伐木を引き上げなければならない、というものです。そう、今回私は伐木の運搬要員として現場に呼ばれることになったのです。というわけで今回は「間伐特別編」としました。

まずは今回の現場の写真から。
これは伐木時に谷にかかった伐木を玉切りして運んだ場所の様子。このように木を利用して落下を防ぐように運びます。見ての通りの急傾斜です。雪があれば地面は凍ってとても危険な条件での作業となりますが、この数日観は春を思わせる暖かさとなったため積雪はなく比較的作業しやすい感じでした。しかしながら足元はもろく転倒の危険性は常にある状態です。

このように、谷淵の木は運びやすい大きさに玉切りします。写真はけんちゃんのフィアンセでもある姉弟子さま。初心者を気遣い小さめに玉切りしています、申し訳ない。

こちらは谷淵にある木を切るけんちゃんの図。

さっそうと丸太を運びます。2mあろうかという木を肩に担いで運びます。

で、私の作業ですが、私は主に玉切りされた木を運ぶ作業に従事します。必要に応じて自分で玉切りしてよいとのことでしたがそんな余裕はなく運ぶだけで精一杯です。ちなみにこの作業、想像以上に大変です。重い丸太は私も肩に担いで運ぼうとしたのですが、足場の脆い急斜面を丸太を担いで歩くのが大変なことこの上ありません。歩行中に二度ほど足場が崩れて転んでしまったので、丸太は「お姫様だっこ」のように抱えて運ぶことにしました。これなら少しくらい足場が崩れてもなんとかバランスを保てます。
しかしながら単なる運搬で急いで運ぶわけでもないのに息が切れます。現場の標高1000m近いことが影響しているのかもしれませんが、重いものを持つだけですぐに息が切れます。冬場はヤマに行く事も少なく体力が落ちたことも大きな要因でしょう。とにかくハアハア言いながら黙々と作業を続けます。

そしてお昼。
木々の間から入る陽の光を浴びつつお弁当をいただきます。陽気のいい日に森の中でいただくお弁当は最高です!

午後は親方様について作業をします。親方様が担当している箇所は落としてしまうと運び上げるのが大変なところなので主にチルホールを使っての作業になります。が、これがまた大変。間伐は間引きしなければいけないところの木を切るわけで、当然木と木の間隔が狭いため、木を倒そうとすると近隣の木の枝が邪魔をします。なので根元やや上に切れ目を入れてチルホールで引っ張ってもなかなか一度では倒れません。枝に引っかかればそこでまたどの方向に倒すか検討してチルホールを再セットしまた引っ張る、の繰り返し。さらに枝に引っかかって反発する木をチルホールで引くときの重さったらこれがすごい。子供の頃から腕力には人一番自信がない私はすぐに腕に力が入らなくなってしまい、スムーズに作業できません。結局親方様のおまけ程度になったかどうか怪しいくらいの作業しかできず、終了時間を迎えます。

というわけで、初めて間伐の現場に行ったわけですが、やはり込み入った中で木を倒すのはすごく大変だということが実感できました。もちろん時間制限などなければ安全に処理することはできるのでしょうが、これはビジネスであって時間も費用も決められた中での作業。いかに手早く安全に作業できるかが重要になるわけです。いつか私が「間伐編」のレポートをする日がやってくるのでしょうか?その時はしっかり初心者なりの「間伐」をレポートしたいと思います。

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