最初はボクシング中心でしたが今では手作りマットまで用意され寝技の練習もしているようです。
私も時々練習に参加しているのですが、もともと総合格闘技の世界で生きてきた人から直接教わるので、テレビなどで見るイメージと合わせて考えるととても興味深く楽しめます。また、けんちゃんの練習する様を見ているだけでもかなり楽しい。基礎体力が常人とは全く違いますからね、見ているだけで「すげー!」となります。最近、総合格闘技のプロを目指す町の高校生と知り合いになり、一緒に練習できないかといろいろ模索中のようです。そうなれば本気の選手同士の練習を見ることができるので私としてもぜひ実現して欲しいものです。
さて、この「本川格闘倶楽部(仮名)」。私がとても高く評価していることが1つあります。それはこの取り組みを「地域おこし」の名のもとで行わなかったことです。
私が知る限り、地域おこし協力隊の隊員が地元で趣味のイベントを開催している例がちらほらあります。けんちゃん本人からの話しを聞く限りでは、もし本川で格闘イベントを行うとすればそれなりのものが出来たのではないかと思います。それによって取り組みの認知度も上がり、興味を持つ人が増え、場合によっては多少の備品を揃えるようなこともできたかもしれません。でもけんちゃんはそれを選ばなかった、もしかしたら考えることすらなかったかもしれません。彼の卒業の挨拶をみればその理由も明白かと思います。
私は地域おこし協力隊の本サイトで運営している地域おこし協力隊ブログで、このブログへのリンクをしています(実際ここを見に来てくださる方は大半がそのリンク元から来ています)。そちらのブログにはプロフィールに「地域おこし協力隊員へ応募を考えている方へ一言」という欄がありますが、私はそこに「地域おこしって何ですか?」と書いています。これを明確にしなければ「地域おこし」などできるわけなく、目指すところが不明であれば取り組みを評価することもできません。そういった思慮もなく、ちょっとしたイベントを開いて多少の人を呼べればそれで地域おこしだなどと吹聴することは私には到底理解できないこと。そういう意味で、このけんちゃんの取り組みはとても冷製な判断だと思います。そして同じ釜の飯を食った仲間として今後の行く末を楽しみにしています。
というわけで、最後に「卒業」していくけんちゃんに、餞別代わりに一曲。
頭脳警察『詩人の末路』
さあ歌え!君の詩を
今叫べ!君の末路を
明日は君の狂わした鳩が
飛びたっていく日なのだから
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