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2013年2月17日日曜日

高知県に見る地域おこし協力隊募集の傾向とその対策

高知県では来年度4月からの地域おこし協力隊隊員を募集する自治体が続々と出てきており、既に応募を終了したところもあります。移住ポータルサイト「高知で暮らす。」の市町村トピックには2013/2/15の時点で12の市町村による募集記事(今年度の募集を除く)が掲載されています。

さて、それらの掲載情報を眺めていていたのですが、去年私が見ていた時と少し雰囲気の違いを感じました。それは、募集内容をより具体的に記述しているものが増えたという事です。

例えば、本山町は業務概要として
 (1)林業振興活動
 (2)特用林産物振興活動
 (3)地域おこし活動
の3つを挙げています。3は事実上「その他」でしょうが、1と2には地域として重点的に力を入れていこうとする姿勢が垣間見られます。

また、室戸市は、

以下の方は、選考時優遇します。 
 (1) 集落支援に対し、専門知識や経験がある方 
 (2) 農業指導の経験がある方 
 (3) まちづくりや地域おこしの経験がある方 
 (4) インターネット等の知識があり得意な方

とし、受け入れたい人の能力をある程度提示しています。
#本来こういうトピックが出てこないのがおかしいと思うのですがね。
#明示できないならば「可能性を狭めないよう様々な人材を募集します」くらいのことを書くべきだろうと。

そして、越知町の募集要項を抜粋しますが、


 1,業務概要
  (1)越知町観光物産館おち駅の支援(企画・運営)に関する業務
  (2)農産物等の販売促進及び特産品の開発・販売に関する業務
  (3)自然資源を活かした体験型観光等の観光推進の支援及び情報発信に関する業務
  (4)その他、町が地域おこし活動として認める事業の支援

 <<<中略>>> 

 4,勤務地:越知町・越知町観光物産館おち駅

となっています。これはもう物産館への就職に近いような印象を受けます。

地域おこし協力隊の制度が立ち上がってから約4年が経ち、自治体も知恵をつけていることでしょうか。地域活性化の一環として地域おこし協力隊が採用されるケースが多いように見受けられますが、実際に活性化の取り組みが行われる中で、事業推進と人材のマッチングを図れるようになったことと推測されます。
一方でこれまで同様、業務内容や求める人材像について何も掲載されていないところも多いです。これらについては明確な方針などを定めずに、隊員に自由に活動させるるようなスタンスだと思います。この場合は隊員にそれなりの行動力が必要だと考えるべきでしょう。

このように、各自治体によって協力隊の採用にある程度の色分けができてきたことについては評価できますが、応募する側の立場からすれば情報はもっと明示して欲しいところですよね。スケジュールの合間を縫って限りある予算を使って面接に来るわけですから、面接で話しを聞いて「そんな話しだとは思ってなかった」なんてことにはしたくないでしょう。


ということで、これから協力隊を目指す方に、私なりの注意点を書いておきます。

1.指導的な立場の人間の有無など
 例えば、自治体が「ふるさと財団」の「新・地域再生マネージャー事業」を採用していた場合には地域再生マネージャーという肩書きの人材が協力隊育成のプロとして上司に近い形で入ってくる可能性があります。なので、指導的人材の有無、その人と隊員の関係性、その特徴や得意分野、得意戦術(これ重要)、その人材が地域で手がけている事業・業務など、詳細にヒヤリングしておいたほうが良いと思います。いざ入ってみたら思いもよらない(ナンセンスな)事業の手伝いばかりやらされる、なんてことになりかねません。

2.自治体が手がけている(隊員が配属されるだろう)事業の状況
 高知県の例で言えば「集落活動センター推進事業」というものがあります。高知県内の自治体における地域おこし協力隊の募集要項にはよく出てきますね。これは誤解を恐れずにものすごく簡単に言ってしまえば「初期投資するから集落で営利事業やってね」というものです。3年間は補助金が降りますがその後はどうなるかわかりません。会社を起業して3年間存続する確率は約30%と言われています。営利事業はそれだけ厳しいものですので、この事業も多くのものは長持ちしないでしょう。特に特定の事業に就くことを望まれている場合ですが、その事業状況を聞いておくことはとても大事なことだと思います。集落活動センターのように補助金を元手に行われる事業でも将来は安心できませんので、自治体のこれまでの事業運営の経験や事業の進捗状況、経理面には十分注意するべきでしょう。

3.住居
 これは実際に採用が決まってからの話しですが、住居に関しては必ずトラブルが起こると考えておいたほうが良いと思います。都市部のような回転率で住宅の賃貸が行われているわけではありませんから、受け入れ側も不慣れなところがあります。協力隊の受け入れ実績がない自治体では手続き面でのトラブルから気をつけておく必要があると思います。内定後から採用まではこまめに入居に関する進捗状況を確認したほうが良いです。入居する物件については電気ガス水道にトラブルがないか入念にチェックし、直してもらえるものは入居前にできるだけ発見して対応してもらえるようにしましょう。

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