秋と言えば食欲の秋。秋の食べ物と言えばキノコ。そして四国山地の麓にある本川地区、キノコといえば「マイタケ」でございます。
9月になると野生のマイタケを求めていろいろな地域からキノコ狩りに来る人々がいるらしいのですが、今回は「プレマイタケ狩り」とも言えるトンビマイタケ狩りに同行させていただきました。
トンビマイタケはマイタケの仲間で、真夏にブナの木に生えるキノコです。東北では高給キノコとして扱われていますが、四国ではそれほど人気がなく、比較的容易に採ることができるそうです(それに比べるとマイタケはものすごい競争率が高いとのこと)。
さて、私は地元のキノコ狩り名人に付き添い、合計3回トンビマイタケ狩りに同行させていただきました。キノコ狩りは名人の独自ルートを通りブナの木を確認しながら歩いていくのですが、何せ相手は天然のキノコ。道端にサクサク生えているわけではありません。道などない急斜面の林を突き進んで行きます。この7月に本川に引っ越す前は主に住宅地や都市部のマンションで生活していた私には全くの未知の世界、「道がないのにルートとは???」といった印象です。しかも名人の進むスピードの早いこと。崖を駆け下りているのではないかと錯覚するほどです。名人は私にキノコがありそうな木の見つけ方などいろいろ説明してくれるのですが、こちらは必死に付いて行くのがやっと。名人が立ち止まったところに追いついたときには常に息切れです。
で、実際にトンビマイタケが見つかるわけですが、こんな感じです。
これは木の根元近くに生えているものですが、この木の周りにもあります。
これらのトンビマイタケを採取してはまたルートを進み、見つける度に採取していきます。なかにはまだ小さな胞子が見えるだけの場合もあるのですが、それはまた一週間後に採取できるので、その場所を覚えておくわけです。そして今回は下記のような大物にも遭遇。
これは残念ながら普通に食べるには採取時期が遅く、固くなってしまっていたので採っていません。しかし秋田では固くなったトンビマイタケをきりたんぽの出汁に使うらしく、そのまま置いておくのであれば出汁取り用に採取してしまえばよかった、と後から後悔しました。
また、このキノコの特徴は採取した後の変化にあります。採取した瞬間から触ったところが黒くなりはじめるのですが、これが数日たつと以下のようになります。
なぜか画像がタテになってしまっていますが。。。ご覧のとおり真っ黒です。
で、肝心のお味のほうですが、マイタケと比べると香りが少々キツいのですが、マイタケと同様の香りと歯触りで、おいしくいただけます。個人的には炒め物が一番香りと歯触りを楽しめるように思います。
というわけで、狩りでクタクタになりながら、山の無限の楽しさを垣間見る喜びを噛み締めるのでした。記事は冷静に書いていますが実際にトンビマイタケがたくさん生えているところを見ると大興奮ですよ♪
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