新年あけましておめでとうございます。
ご挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。
さて、このブログ用の記事は現在のところ2件の公開待ち記事(
特集記事)が2本あるのですが、新年早々無機質な記事をアップするのも何となく気が引けるので、今回も本音っぽいところを少し話したいと思います。ゆえに今回も本川の記事ではないです、ゴメンナサイ。
この正月は年賀状のお返し作成で生来のマヌケぶりを出してしまい奔走していたのですが、それ以外ではのんびりと事業計画のための資料作りをしていました。ある食品関係の事業計画を大雑把なチャートにして、そのフェーズ毎の主なアウトプットを書き出していたのですが、作業をしていると、それらを具体化した場合にどのような状況になるのか、ということが思い浮かんできます。そうすると食品産業を始めることはとても大きなハードルがあることがわかります。その最たるものが食品衛生に関わる各種規制で、設備投資が必要になる項目です。長くなるので詳細は省きますが、食品業を営もうとすればほぼ確実に加工場と冷蔵/冷凍設備の必要性の話しが出てきます。どれもそれなりの設備投資をしなければならないので、リスクを避けて小さいレベルで始めることがとても難しいのです(実際のところは近いうちに保健所から話しを聞いてくるつもりですが)。
本川のような平地が少ない地域ではそもそも取り扱う食材の生産量が少ないため、地場産物の食品を利用するのならば当然その規模は小さくなります。したがって、新しい商品を始めるとしても必然的にその規模は小さくなります。それでも高級品を生産/販売すれば活路を見いだせるわけですが、やはり設備投資に大きなリスクを伴うことには変わりありません。そこで出てくるのがいわゆる「補助金」。高知県では産業振興計画や中山間地域対策として各種補助金が用意されており、食の六次産業化と称して生産から販売までを一挙に手がける事業を補助金とセットで後押しする流れが出来上がっています。さて、ではこれらの補助金は何に使われるのか、言わずもがなその立ち上げに必要な設備と、専門家と称するコンサルタントの類へのフィーなのです。つまり、地場産業の活性化で確実に儲けることができるのは設備屋とコンサルタントなんですよね、地場産業の結果とは関係なく。しかもこの流れは基本的に不特定多数に商品を提供しようとすることが前提になっていると思われます。そうすると、ライバルは自然とイオンやセブン-イレブンになるわけです。これらのライバルと戦うなんてこと、簡単に出来ると思いますか?つまり、補助金を使ったところで各種の「縛り」を受ける上、困難な事業を強いられることになります。
こんな風に考えてしまうと地域活性化というお題目に乗った地場産業なんて本当にバカバカしくなってきます。小さくやれば採算がとれない、大きくやろうとすれば周辺の金儲け主義者(とは言い過ぎと思うが)に踊らされ、難しい市場での競争を強いられるのですから。
このように周辺を見渡しながら自分の取り組みを考えると、やはり工夫をこらしながらリスクを減らした上でこつこつと稼いでいかなければならない、と思うわけです。しかしながら、前職はプログラマであった私が考え抜いたところでそれはやはり机上の理論でしかなく、実践を伴いつつ考えていくしかない、という結論に至ります。
ということで、最後にJ・K・ガルブレイス『不確実性の時代』の言葉を紹介しつつ自分を戒め、これからのスケジュールとTODOをまとめる作業に戻りたいと思います。
多くの人にとって、考えるということは結構きつい仕事である。 だから高給が支払われるのである。ところが遺憾なことに、 実際に考える仕事は他人に押しつけられてしまうのである。