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2012年10月27日土曜日

初心者、林業の現場に行く ~ 登山道草刈り編(前編)

10月10日、また林業研修のピンチチャンスがやってきたのでした。かの親方さまが平家平の登山道の草刈りをするとのことで、同行させていただくことになりました。

平家平は笹ヶ峰自然環境保全地域の一角で、自然林に囲まれた道を歩いて登ることができます。また、高知国体の登山コースでもあったため比較的道が整備されていて歩きやすいのですが、なぜかそれほど人気がありません。交通アクセスの不便と駐車場の不備が原因でしょうか?非常にもったいないコースであるとともに穴場とも言えると思います。

さて、今回のお仕事は登山道の入り口から頂上までの草刈りで、歩行の邪魔になるような草木を除去する作業になります。基本的には刈払機(草刈機)を使っての作業になります。刈払機はノコ刃を使っての作業になるのですが、私は比較的平坦な場所でヒモを装着した刈払機でしか作業をしたくとがないため、今回はとりあえず草木を刈った後の清掃作業に従事することになりました。


ピンぼけ恐縮ですが、このような形で先行する方々が刈ったもので、歩行に影響を与えそうなものを道から外していきます。道には笹が多いので、刈り取られた笹をカマで退けていきます。今回は比較的草が少ないためあまり忙しさはないのですが、たくさん刈られていたら後ろの作業はかなり大変ですね。私は柄の短いカマしか持っていなかったので腰が辛くなりそうです。

作業自体に比較的余裕があったため、今回は親方さまの作業を観察する時間がとれました。親方さまは鼻歌でも歌っているのではないか、というくらいに軽々と刈払機を操作しスパスパと刈っていきます。で、親方さまの刈った後は、一瞬刈ったのかどうかわからないくらい刈り跡が綺麗です。なので自分なりに親方さまの技を分析します。その中で1つだけわかったことがあります。少なくとも地面に近いところを刈るような場合は刈払機は肩のベルトに重量を預け、手はノコ刃を安定させながら動かすだけです。なるほど、これなら手も疲れにくいだろうし一石二鳥なのだろうと。

そうこうしているうちに道中で休憩に入ります。相棒のけんちゃん含む刈払機軍団は休憩しながらもノコ刃を研ぎます。最近の林業の現場ではチップソーを使い捨てで使うケースが多いらしいのですが、ノコ刃をいい状態に保ちながら作業を進めることで作業効率のアップと余分な持ち物の削減を同時に実現しています。こういうところも職人気質ですね。
そんな中、ふと親方さまが大ぶりのカマで木を切りました。その木がこの写真。

時間が経って変形してしまいましたが、右端はカマを振り下ろしただけで綺麗な山型に木をカットしてしまいました。左側も鮮やかにカットされています。単にカマがよく切れるだけでなく、しっかりと狙いを定めて思ったところにカマを振り下ろす技術。こういうのはいったいどうやって習得するのでしょうねぇ。実務だけで身につくとは到底思えないのですが。

休憩後も淡々と仕事が進んでいます。仕事中も同行の皆さんがクリ拾いやシカの生態、さまざまな木のことなどいろいろな話しをしてくれます。まるで山のガイドをしてもらっているみたいです。そう、これは山岳ガイド研修も含んでいるといって間違いありません。

そして頂上やや手前、比較的作業がスムーズに進んだということで、私も刈払作業をさせていただけることになりました。斜面での作業のため、転ばないことを第一に考えての作業です。先ほど見た親方さまのイメージで笹を刈りますが、、、全然うまく切れません。いざ自分でやるとなるといろいろなことが気になりだし、ノコ刃が全く安定しないため、笹が虎刈り状態です。あとから掃除をする皆さんは私の刈り残しをカマで刈り取る有様。「気にしないでやってくださいね~」なんて言われてしまい余計に緊張!なのですが、中盤からちょっとだけコツがつかめてきました。ベルトで機械を安定させ、一定のスピードでノコ刃を動かしていくことで、刈り残しのようなことはなくなりました。ただやはり作業スピードが全然です。石や花を避けるようなときも余計な時間がかかってしまいます。

本当は途中で変わってもらったほうがいいか、と思っていましたがお言葉に甘えて思わず一人刈払機を振るう私、とうとう頂上まで刈りました。とはいえ私が刈ったのは親方さまが私の練習用にあえて残したところだけなのですが。。。

というわけで、当面の作業はこれで終了になりました。
長くなったので、一旦これにて終了。続きは後編で!!

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